日記7/18-20
18/7/24 今日はのんびりになっていた日。夕ご飯をスリランカの料理をyoursへ食べに行く。行く前は暗いからもう家でごはんでいいかなと思っていたけれど、今日もどの料理もとっても美味しくて来てよかった~という気持ちになった。長ネギの炒め物、こんがりとしたじゃがいもと玉ねぎ、カリフラワーにソース、豆のカレーにムール貝のスープ。一つ一つが自分の作る料理とは全く違って予想してない、もしくは予想以上のおいしさ。ここに来るとついつい食べ過ぎてしまうけれど、今日はゆっくりゆっくりちゃんとかんで食べて、ちょうどよくお腹いっぱいになれた。日記を書き始めたきっかけは、瀬川貴音さんの『独りでも可視化されたいレズビアンの日記』を読んだことだった。メディアでも、レズビアンはカップルで登場することが多くパートナーがいないと存在が見えにくいなというのはずっと思っていたので、タイトルに惹かれて読み始めたのだけれど、ぐぐっと引き込まれてあっという間に最後まで読んでしまった。そして最後に書かれていたのが以下の言葉だった。
「この冊子を手に取ってくれたあなたが、自分の人生の物語を、人生を、存在を、なにかで表現してくれたら嬉しい。それはいまだ薄暗いこの社会を生きるうえで、きっと誰かの一縷の希望となり、わたしたちを照らす灯となるだろうから。」
アオテアロアにやってきてから気づけば半年、去年の今頃には想像していたよりも周囲の人に恵まれて暮らせている。1年後に何をしているかも不透明で、時々はさわっと不安がやってくるときもあるけれど、それも楽しめたらいいものだ。
19/7/24 ASTRというグループのメンバーが夕ご飯を食べに来てミーティングがあった。ASTRはAsian Supporting Tino Rangatiratanga の略で、マオリの主権を支持するアジア系の集まりだ。一緒に暮らしている2人がメンバーだったことで、4月にワークショップに参加したのだけれど、その時はアオテアロアがニュージーランドとしてどのように植民地化されてきたのか、それに対してどのようにマオリの人々が抵抗し続けてきているのかを学んだのが印象的だった。特に、植民地化とそれに抵抗する動きは今も続いているということを、移民としてこの土地で暮らしている身としては知っていたいことだなと強く思った。幼いころからアオテアロアで暮らしている人もいれば高校や大学からやってきた人もいて、半年前に来たばかりの自分としてはまだまだ知識がなくて教わることがたくさんある。それにメンバーはアジア系でクィアな人が多いのもとっても安心できる貴重な場所だ。ずっと前からやってみたいと思っていたAsian Queers in Aotearoa アオテアロアで暮らすアジア系クィアにインタビューするというアイデアを話したら、いいね!という反応が返ってきて嬉しくなった。質問を考えて、インタビューを始めよう。
20/7/24 仕事がキャンセルになったので、今日は久々にパレスチナの人びとと連帯するデモのマーシャルに参加した。日本のデモだと周囲を警察が囲むように歩く光景を見慣れていたけれど、こちらのデモでは警察は数人だけで、デモの運営側が自分たちで参加者の安全を確保する、それがマーシャルの仕事だ。デモの人々が交差点を通過する間、車を止めたり、路上に止めてある車が発進しないようにお願いしたりする。そしてこの日は、警察が一人も来なかった。つい先日、たくさんの警官たちが周囲を歩くことでまるで警官たちがパレスチナの旗を持ってデモしているように見える日本のデモの写真を見たばかりだったので、真逆の状況だった。ジェノサイドが、SNSなどで現地の状況が見える中で今も続いている状況には心が冷え冷えする。その中でも、こうやって毎週集まれる場所があることで人間のパワーを思い出させてくれる。